石くれと砂粒の世界

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zoom RSS 石ころはなぜ光る

<<   作成日時 : 2005/10/08 18:45   >>

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 青色発光ダイオードの実現がなぜこれほど難しかったかを理解するには、発光ダイオードとはどんなものかを知る必要があります。それをこれから説明してみます。半導体の知識をお持ちの方はお読みいただく必要はありません。

 そもそも石ころがなぜ光るのでしょうか。極端な例ですが、岩石が融けた溶岩は光を出していますね。融けるまでいかなくても石は焼いて高温にすると光を出します。金属も低い温度でとけるもの、例えばハンダなどは光を出すよりも先に融けてしまいますが、高い温度でないと融けない金属は固体のまま光を出します。普通の白熱電灯のフィラメントにはタングステンなどの融点の高い金属が使われますが、これに電流を流して自ら発熱させると光を出すので、これを利用しています。

 では石ころは熱せられるとなぜ光るのでしょうか。光は電磁波の一種です。テレビやラジオの放送を運んでくる電波と同じものです。違うのは波の振動数(周波数)、または1回振動する間に進む距離、すなわち波長です。ラジオのAM放送の周波数は、例えばTBSが954キロヘルツですから、大体1000キロヘルツ前後です。この電波の空気中での波長は大体300メートルになります。ところが目に見える光(可視光)の波長は500ナノメートル位ですから、109倍(10億倍)も違うことになります。可視光は人間の眼が感じることのできるごく狭い波長範囲の電磁波です。この範囲をはずれるとラジオの電波はもちろん、人間の視覚ではなにも感じることができません。

 電磁波の源は振動する電気のエネルギーですが、石ころ(固体)のなかの電気エネルギーは固体を作っている原子が持っています。原子は簡単な絵では、図Aのように太陽の周りをまわる地球のように、原子核のまわりを電子がまわっているように描かれます。何かの理由で図Bのように原子から電子が引き離されると、電子はマイナスの電気(電荷)をもっていますから、もともと中性だった原子はプラスの電気をもつことになります。プラスとマイナスは引き合うので、電子はもとの原子に引き戻されようとします。

 もともと一緒にいたいものを無理に引き離すのですから、それにはエネルギーが必要です。このエネルギーは熱で供給してもよいわけです。原子を熱して温度を上げると、図Bのように電子は元気になって原子から飛び離れていきます。でもプラスとマイナスの引力がはたらくのでまた元の原子に戻る電子もいます。この戻るときに離れるときにもらったエネルギーは返します。熱でもらったからといって熱で返すと決まっているわけではなく、図Cのように光のエネルギーで返すこともあります。これが石ころが光る原理です。

 長々と説明しましたが、半導体でできた発光ダイオードが光る原理も石ころが光るのと大きな意味では同じです。でも発光ダイオードの場合は、電流を流すと光るのですから与えるエネルギーは電気のエネルギーです。白熱電灯も与えるエネルギーは電気ですが、この電気を一旦、熱に変えています。発光ダイオードはここのところの原理が違います。電流を流して石ころ(半導体)のなかに電子を送り込み、それを使って光らせるのです。これは半導体ならではできる特別なやり方です。

 この説明は少し長くなりそうですので、次回にします。 

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