石くれと砂粒の世界

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zoom RSS 青色発光ダイオードからトランジスタへ

<<   作成日時 : 2006/04/02 18:35   >>

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 4月になりました。心機一転の季節です。「石ころと砂粒の世界」も青色発光ダイオードを卒業して、つぎはどのイシの世界へ入って行くか、前回少しくどくどと書きました。そしてパソコン、携帯電話、デジタルカメラ、デジタル音楽機器など身の回りに溢れるエレクトロニクス機器を支えているトランジスタの世界へ入るのが王道かなあと考えました。

 青色発光ダイオードの場合は世の中で大きな話題になった裁判の話をきっかけにできましたが、トランジスタについてはきっかけになるようなニュースはあまりなさそうです。とは言っても何もなしでは話も進みません。少し大きな書店に行けばトランジスタのことを書いた解説本くらいは手に入ると思います。でも好奇心だけからトランジスタを理解したいと思いたった方にこの本を教科書にするので買って下さいというわけにもいきません。

 この「石ころと砂粒の世界」では特許を読むというやり方をとってきました。トランジスタについても無料で入手できる特許を教科書代わりに話を進めたいと思います。特許の中身はいろいろで、教科書のように懇切丁寧な説明がされているわけではありません。特許はその分野の通常の知識をもった人にわかる程度に書けばよいということになっているので、素人にもわかるようには書いてありません。

 でも特許は、技術開発のまっただ中にいる研究者、技術者がその人がなした発明について書いている生の声です。ですからよい特許を選んでわかりやすい解説がされれば、生きた教科書になると思います。この「石ころと砂粒の世界」では大胆にも「わかりやすい解説」をやってみようと思っているのです。

 まずは教科書代わりにする特許を探さなければなりませんが、探すためにトランジスタについて少し予備知識がいります。それはトランジスタといっても種類があって、最初に話題にしたいのは今のパソコンなどの機器にもっとも多く使われている種類にしたいからです。

 トランジスタがアメリカのショックレーたちによって発明されたことは教科書にも載っている有名な話です。1948年のことです。最初に動作したのは半導体に金属の針を接触させた点接触型というものでしたが、その後、より安定な接合型と呼ばれるものが開発されました。「接合」というのは青色発光ダイオードのところで説明したpn接合のことです。p型とn型の2種類の極性の半導体を使っていることから今では「バイポーラトランジスタ」と呼ばれています。

 バイポータトランジスタが1個とか2個あれば、ラジオができます。今から40年以上も前の少年向け電子工作の雑誌などにはこのようなラジオの作り方がよく載っていました。ところが現在のパソコンなどに使われているトランジスタはこれとはちがうタイプのものです。そして何十万個という数のトランジスタが1つのチップに詰め込まれています。これが集積回路(IC)ですが、多くのトランジスタを集積化するためにはバイポーラトランジスタよりMOS型電界効果トランジスタというタイプの方が楽で現在ではこのタイプがもっとも多く使われています。

 このMOS型電界効果トランジスタのアイデアはショックレー以前の1930年代にすでにあったと言われてます。ところが後で説明しますが、実際に作るのが難しく、pn接合を使ったタイプが先に実現してしまったのです。MOS型電界効果トランジスタについては、原理的なアイデアの提案から実際に物ができるまで20年もギャップが空いてしまったので、ショックレーのようにだれが発明者なのかはっきり言われることがありません。

 普通の教科書のトランジスタの章ではバイポーラトランジスタが主として説明されていることが多いように思われますが、実際に多く使われているのはMOS型で、この2つの種類にはかなりの違いがあります。ここではMOS型を中心に説明したいので、その教科書となる特許を探したいと思います。

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