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zoom RSS MOSFETを使ったインバータ

<<   作成日時 : 2006/06/17 18:02   >>

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 前回ご紹介したMOSFETに負荷抵抗をつないだ回路の動作を説明しましょう。MOSFETのソース−ドレイン間電流とドレイン電圧の関係は以前にも説明したことがありますが、図のようになります。この図の横軸がドレイン電圧Vds(ドレイン電極とグランド間の電圧のことです)、縦軸がソース−ドレイン間電流Idsです。特性はゲート電圧Vを4種類変えた場合を示しています。折れ曲がった直線で示していますが、これは簡単化したもので、実際には滑らかな曲線になります。画像

 図の電圧と電流の値は仮想的なものですが、実際のMOSFETからそれほどかけ離れてはいないはずです。例えばV=3Vのときの特性を見て下さい。Vdsが0から2V位までの間ではVdsが増加すると、それに比例してIdsも増加します。しかしVdsが2Vを越えると、Idsは増えなくなり、ほぼ一定となります。この例ではVが3Vのとき、Idsが一定となる電流値は60μAです。Vが小さくなるとこの電流値も小さくなり、V=1.5Vでは10μA程度となります。

 普通の物質に電極を付けて電圧をかけた場合は、オームの法則に従って電圧に比例した電流が流れるだけで、電流が一定になったりすることはありません。図のような特性はMOSFETのソース−ドレイン間に特徴的なものと言えます。

 それではソース−ドレイン間に負荷抵抗RLをつなぐとどのようなことが起こるでしょうか。ドレイン電極にR=100kΩ(キロオーム)の抵抗をつなぎ、その先をV=5Vの電源につないだとしましょう。V=1.5Vとし、Ids=10μAの電流をソース−ドレイン間に流すと、負荷抵抗Rの両端には1V(=0.00001A×100000Ω)の電圧が発生します。この電圧とドレイン電圧Vdsを足したものが電源電圧V=5Vにならなければいけないので、Vds=4Vとなります。

 つぎにVを2Vに変えてみます。Idsは20μAに増えます。負荷抵抗Rの両端に発生する電圧は2Vになりますので、Vdsは3Vに減少することになります。これからわかるようにV=5VでRL=100kΩとした場合、図のような直線を引くと、この線とIds−Vds特性の交わる点がそのVのときのVdsを示していることが分かります。つまり電源電圧V=5V、負荷抵抗R=100kΩのときはこの直線から外れたところでMOSFETが動作することはありません。

 この直線は横軸上のV=5V(電源電圧)の点と縦軸上のIds=5V/100kΩ=50μAの点を結んだ直線で、負荷直線といいます。またV=1VのときのVds=4Vの点、V=3VのときのVds=3Vの点などをそれぞれ動作点と言います。この図からゲート電圧に対するドレイン電圧の特性がわかることになります。例えばゲート電圧を3Vから0Vに下げると図からドレイン電圧は1Vから5Vに上昇することがわかります。負荷抵抗の抵抗値を変えると負荷直線の傾きが変わるので、この電圧も変わります。

 このようにゲート電圧を入力と見て、ドレイン電圧を出力と見ると、入力電圧を下げたとき、出力電圧は上がり、逆に入力電圧を上げると出力電圧は下がることがわかります。つまり入力電圧の変化に対して出力電圧は逆方向に変化します。入力の変化を逆転して出力する回路という意味でこの回路をインバータと呼んでいます。インバータは何もしていないように見えますが、デジタル回路の基本となる回路です。

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