石くれと砂粒の世界

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zoom RSS セルの構造

<<   作成日時 : 2008/10/26 21:13   >>

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 太陽電池は具体的にどのような構造をもっているのかについて見てみましょう。ところで太陽電池は英語では”solar cell”です。電池にはバッテリー(battery)という語がありますが、solar batteryとはあまり言わないと思います。セルとバッテリーはどう違うのでしょうか。

 あまりはっきりしませんが、どうも電池としての最小単位をセルと言うようです。バッテリーはこのセルを複数並べた集合体のことのようです。ですから1個の乾電池はセルと言った方がよく、自動車用の蓄電池は電極を複数並べているのでバッテリーということになると考えればよさそうです。

 太陽電池も複数の素子(セル)を並べますが、これはバッテリーとは言わず、モジュール(module)と言うのが普通です。言葉にはいろいろな慣習があるので、あまり理屈を言っても仕方がないのかも知れません。
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 話を戻して、1個の太陽電池の基本的な構造は次のようなものです。基板の上に太陽光を電気に変える太陽電池の心臓部とも言える半導体の接合層があります。この半導体接合層は基本的にはpn接合ですが、より複雑な構造になっている場合もあります。それについては後に触れます。

 図Aのように半導体接合をエピタキシャル成長で作るような場合には基板を半導体結晶とし、基板自体を接合の片側として使う場合があります。また図Bのようにpn接合を半導体の薄膜で形成する薄膜太陽電池の場合は、基板はガラスや金属の板として単に薄膜を支える役割だけ、あるいは電極と兼用で使うことになります。

 太陽電池では電極の構造をどうするかが非常に重要です。もちろん電極はpn接合の両側に必要です。そして接合に太陽光を照射しなけらばならないので電極が太陽光をできるだけ遮らないようにする必要があります。

 まず半導体結晶を基板とする太陽電池では、基板側から光を導入しても吸収されて接合まで届かない恐れがあります。このため太陽光は基板の表面側つまりエピタキシャル成長膜がある側から導入します。

 そのため表面側の電極を透明にする場合があります。光を通さない金属電極にする場合、表面電極を全面につけず、図Aのように部分的に着ける場合もあります。基板の裏面にはオーミック接触する金属電極を着けます。

 薄膜太陽電池の場合は、基板を金属のような導電体にすれば基板を下側の電極にすることができ、表側を上記と同じように光を通す電極にします。

 ガラス基板を使う場合はガラスが絶縁体のため、裏面に電極を設けるわけにいきません。そこで基板と半導体薄膜の間に電極を設けます。ガラスは透明でもあるので、図Bに示すように基板を通して太陽光を受け入れることもできます。この場合はガラス基板表面に透明な電極層を作っておき、その上に半導体層を作ります。半導体層表面側の電極はこの場合、光を通す必要がないので普通に金属のオーミック電極とすればよいことになります。

 その他、光を取り込む側の表面で光が反射されてしまうと接合部分に届きませんから、表面での反射を防ぐような手段が講じられることがあります。誘電体膜などの反射防止膜を着ける方法があります。

 反対に光を取り込む側とは反対側の表面は一旦入った光を通り抜けさせないように、よく反射するようにします。少し厚い金属電極を設ければ、この反射の役割を果たしてくれることになります。

 トランジスタやLEDなどの半導体デバイスは単体の場合、1つのチップは1mm角もない大きさですが、太陽電池の場合は太陽光の入射面を広くして発電できる電力を増やす必要があります。ですから1つのセルが数cm径とか数cm角、あるいはそれ以上の大きさにします。このため、基板の材料に安いものを使い、しかも変換効率を高く保つための研究が多く行われてきました。この辺りについてはおいおい取り上げていくことにします。
 

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