石くれと砂粒の世界

アクセスカウンタ

zoom RSS 伝導帯の電子密度

<<   作成日時 : 2011/05/11 20:48   >>

なるほど(納得、参考になった、ヘー) ブログ気持玉 2 / トラックバック 0 / コメント 0

 伝導帯の伝導電子の数を求めるため
   伝導電子の数=伝導帯の状態密度×エネルギー分布
の式の右辺の伝導帯の状態密度Dとエネルギー分布fをそれぞれ求めました。もう一度式を書くと次の通りです。
   (1)
   (2)

 これを用いて伝導帯の電子密度nを求めます。状態密度Dとエネルギー分布fはともにエネルギーEの関数ですから、伝導帯全体の電子密度を求めるにはEについて積分を行う必要があります。積分区間は、エネルギーの基準を伝導帯の最低のエネルギー(伝導帯の底のエネルギーということがあります)Ecにとるので、Ecから無限大にします。
   (3)

 (3)式に(1)、(2)式を代入して求められる電子密度nのエネルギー分布のイメージを図Aに示します。赤く示したロウソクの炎のような形が電子密度のエネルギー分布を示しています。伝導帯の底付近のエネルギーのもっとも低い部分の電子密度がもっとも大きくなっていますが、エネルギーの低い電子がもっとも多くなるのは常識にかなっていると言えるでしょう。
画像
 具体的な計算を行うために、(3)式に(1)、(2)式を代入し、少し整理をするとつぎのようになります。
   (4)
ここで電子の質量は有効質量m*としました。これはエネルギーと波数の関係
 
が実際にはこの式から少しずれる場合があり、これを補正するために電子の質量を少し変わったとすると便利なためです。また実際の積分計算を行うため、(2)式は
 
と、つまりボルツマン分布で近似しました。

 積分の計算は
 
という変数変換を行うと便利です。これをEで微分して
 
すなわち
 
を用います。

 またxの積分範囲は0から∞になります。すると(4)式の積分項はつぎのような形に変換されます。
 
ここで上式の積分はつぎのようになるという公式があります。
 
これを使うと(4)式は
   (5)
となります。

ここで
 
と置いて、(5)式を
   (6)
と書くことができます。

 (6)式は伝導帯の底、すなわちE=Ecのところに状態密度Ncが集中して存在し、これにボルツマン分布をかけたものが電子密度nであるということを表しています。これを図示したのが図Bです。このような意味でNcを伝導帯の実効状態密度といいます。(6)式は近似式ですが、実際の電子密度の評価には役立つ式です。

テーマ

関連テーマ 一覧


月別リンク

ブログ気持玉

クリックして気持ちを伝えよう!
ログインしてクリックすれば、自分のブログへのリンクが付きます。
→ログインへ
気持玉数 : 2
なるほど(納得、参考になった、ヘー) なるほど(納得、参考になった、ヘー)

トラックバック(0件)

タイトル (本文) ブログ名/日時

トラックバック用URL help


自分のブログにトラックバック記事作成(会員用) help

タイトル
本 文

コメント(0件)

内 容 ニックネーム/日時

コメントする help

ニックネーム
本 文
伝導帯の電子密度 石くれと砂粒の世界/BIGLOBEウェブリブログ
文字サイズ:       閉じる