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zoom RSS 金属−絶縁体−半導体構造の電荷分布

<<   作成日時 : 2012/03/01 21:26   >>

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 前回MOS構造では外部電圧によって半導体のバンドの曲がりの状態が種々変わることを説明しました。今回はこれを解析します。

 これは半導体内の電荷分布Q(x)と電位分布ψ(x)を求めることに相当しますから、ここでもポアソン方程式を解くことになります。n型半導体について図Aのように絶縁体との界面をx=0にとり、ψは電位の傾きのない界面から離れたところを基準(ψ=0)にとります。
画像

 ポアソン方程式は
 
ここでQ(x)は電子濃度nと正孔濃度p、それにイオン化したドナー濃度NDからなります。アクセプタ濃度は無視しますが、必要な場合は加えます。
 

 電子濃度と正孔濃度は
 
 
と書けます。半導体の界面から遠いところでは電荷はバランスしている筈ですから
 
です。これをポアソン方程式に適用すると、
   (1)
が得られます。これを解くために両辺をxについて積分するわけですが、右辺は表に出ているのがψなのでそのままでは計算ができません。そこで変数を変換するために両辺にdψ/dxをかけるという数学テクニックを使います。すると左辺は
 
となります。右辺は
 
 
となってψについての積分に変換されます。

 ここで電界Eは
 
ですから(1)式左辺は-E2/2となり、右辺は容易に積分できるので、整理すると
 
   (2)
となります。

 ここでガウスの定理を用いると、半導体の表面電荷密度Qs
 
と書けます。ただし
 
 
です。これに(2)式のEを代入すると
 
   (3)
が得られます。

 この表面電荷密度の前回の3つの表面状態との関係を考えます。
(1)蓄積状態
 この状態ではψsは正ですから、
 
 
という近似が成り立ちます。したがって(3)式は
 
のように書けます。これよりQsは負電荷でψsが増加すると、電荷密度(の絶対値)は急増することがわかります。

(2)空乏状態
 この状態ではψsの範囲を
 
と考えます。ここでψBは半導体内部でのフェルミレベルEFとバンドギャップ中央のエネルギーEiとの差(この場合負の値)です。]

この範囲では
 
が成り立ちます。したがって(3)式は
 
のように書けます。

(3)反転状態
 この状態では
 
で、(3)式の
 
の項が大きくなります。したがって(3)式の他の項を無視して
 
となります。この状態ではQsは正電荷となり、ψsが増加すると、電荷密度は急増します。

 なお、(1)と(2)の境目、すなわち
 
の点では
 
となります。この状態ではバンドに曲がりがないので、フラットバンド状態と呼んでいます。

 上記のQsとψsの関係を図示すると、図Bのようになります。縦軸のQsの単位はC/m2ですが、ここでは関数の形を示せればよいので数字を入れず、相対値としました。なお、p0/n0の値は10-15としましたが、この値によって特に反転層の電荷が増加する横軸ψsの値が大きく変わってきます。
画像

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