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zoom RSS 蛍光体を利用した白色発光ダイオードの色度調整(さらに続き)

<<   作成日時 : 2013/04/14 18:09   >>

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 発光ダイオードと蛍光体を組み合わせた白色発光ダイオードの色度調整にはさらに他の方法があります。細かく紹介しているときりがないので、もう1種類だけ取り上げます。

 前回の方法は発光色の違う2種類、例えば黄色と赤色の蛍光体を併用するものでした。これと考え方は同じですが、発光色の違う2個の発光ダイオードと1種類の蛍光体を組み合わせる方法があります。
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 例としては青色発光ダイオードと黄色の蛍光体を組み合わせ、これに赤色発光ダイオードを組み合わせる方法が特開2007-214603に書かれています。考え方は前回の赤色蛍光体を加えるのと同様で、赤色成分を加えることで演色性を向上させることを目指したものです。

 構造の例としては図Aのように青色発光ダイオード11と赤色発光ダイオード12を並べて配置し、黄色または緑色の蛍光体を含む樹脂13で覆ったものです。図のように3本のリードを用いて赤色と青色の発光ダイオードを独立して点灯できるようになっています。

 この方式の利点は2色の発光ダイオードの輝度を独立にコントロールできることです。これは2色の蛍光体を使った方式ではできません。青色と赤色の強度比を変えることによって、白色でも昼光色から電球色まで赤みの違う色を1つの発光素子から出すことができます。
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 図Bはそのスペクトルの例です。一番上の(a)は赤色LEDを点灯しない青色発光(ピーク波長460nm)21と黄色蛍光体(同570nm)22のみの混色を示しています。(b)、(c)、(d)は順に赤色発光(同610nm)23の割合を増やしたスペクトルです。

 これを色度図でみたのが図Cです。青色発光ダイオード(ピーク波長440〜480nm)の色度は領域41に相当します。黄色蛍光体(ここではYAG蛍光体という材料を例としています)の色度は曲線42の範囲にあります。1つの蛍光体の発光ピーク波長はほぼ一定ですが、これを変化させるには、YAG蛍光体の組成を変える必要があります。曲線42は蛍光体の組成を変えればこの範囲の発光色が得られるという意味です。ここではその詳細は省略します。この領域41と曲線42で囲まれる範囲45の色度が青色発光ダイオードとYAG蛍光体の組み合わせで実現できる色の範囲です。
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 赤色発光ダイオード(ピーク波長580〜640nm)の色度は斜線領域44に相当します。高い演色性の白色は黒体放射軌跡30に近い色度である必要がありますから、赤色光を加えてそれを得るには青色と黄色の混色で領域43の範囲の色度をまず得ておく必要があります。これに赤色を加えると、直線32と31で囲まれる範囲内の色が実現できます。黒体放射軌跡に近い直線33の範囲、すなわち色温度が3000〜6700Kの範囲で平均演色評価数として90以上の値が得られています。

 同じ考え方で、青色発光ダイオードと赤色蛍光体を組み合わせこれに緑色発光ダイオードを組み合わせた例もあります(特表2011-526066)。上記とは逆に青色と赤色の混色で黒体放射軌跡より下側の色度を得ておけば、これと緑色を混色することにより演色性の高い白色が得られます。

 以上では蛍光体と組み合わせる励起光用の発光ダイオードは青色の例のみで説明しましたが、現在では紫色、さらには紫外光の発光ダイオードも製造できるようになっています。紫外光は眼に見えないので、これを励起光に使う場合には青色も蛍光体により得る必要があります。これと黄色や赤色などの蛍光体を組み合わせて白色を得ることができます。種々の組み合わせが考えられています(例えば特表2008-505433などを参照)。

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