石くれと砂粒の世界

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<<   作成日時 : 2013/07/07 13:19   >>

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 前回、関数としてのワイブル分布の式を説明しましたが、今回は寿命試験の結果得られたデータをどのように当てはめて計算するのかを、前に示した模擬データを使って説明してみます。

 現在のようにコンピュータ(PC)が普及する前(1980年代初めくらいまででしょうか)はちょっとした式を計算するのも一苦労でしたので、解析計算を少しでも楽にするためにいろいろな工夫がなされていました。その典型例は対数グラフ用紙でしょう。片対数グラフ紙と両対数グラフ紙は技術系の人には必須のアイテムでした。

 ワイブル分布についてはワイブル確率紙という特殊な目盛を印刷したグラフ用紙が市販されていました。現在では必要なくなってしまいましたが、その考え方はワイブル分布を使った解析には有用ですから、それを簡単に紹介しておきます。

 まずワイブル分布の式を再度掲げます。
  
ただし簡単のためにγ=0としました。少し書き直すと
  
と書けます。この両辺の自然対数をとっても等式はそのまま成り立ちます。
  
ここでさらにもう一度両辺の対数をとります。すると
    (1)
が得られます。

 ここで、
  
  
と置くと、(1)式は
  
という直線の方程式になります。直線の傾きからm、切片からηが得られることがわかります。ワイブル確率紙では、F(t)とtのデータを縦軸と横軸にプロットすれば上式のxとyを計算しなくても自動的にx−yの関係になるように目盛りが作られているのがミソです。これを使えばPCがなくても簡単にx−yの関係が直線になっているかどうかが確認でき、その傾きと切片も簡単に求められるようになっていました。現在ではこれを使わなくても、PCを使って簡単に結果が得られます。それも大げさにプログラムを組むまでもなく、表計算ソフトで同じ計算処理ができるのでまったく手軽になりました。
画像
 ここまでは連続関数で説明してきましたが、実際のデータはある時間tiにri個故障が発生したという点のデータです。このデータを当てはめるには次のようにします。前にも示したように累積故障確率F(ti)は
  
と表せます。この式の右辺の分子はtiまでに発生した累積の故障数です。分母のnは試験に使ったサンプルの数です。

 この式をそのまま使ってもいいのですが、nが十分大きくないときは誤差が発生しやすいため、つぎのような何種類かの式が使われています。
  
あるいは
  
などです。これらがどこから出てくるのかについては長くなるので省略します。以下では上の方の式を使いました。

 このF(ti)をF(t)の代わりに使ってxとyの関係を求めます。データとして以前に示した模擬データをそのまま使いました(下表参照)。x−yの関係をプロットした結果が図A〜Cです。どれもほぼ直線になっています。グラフに引かれた直線は表計算ソフト(Excel)の近似曲線を引く機能を使って求めたもので、最小二乗法によるものです。傾き、切片も表示されます。図中にmの値を示しましたが、図Aはm<1、図Bはm〜1、図Cはm>1に相当します。

 少し長くなりましたので、以下は次回に続きます。
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