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<<   作成日時 : 2013/12/15 17:51   >>

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 半導体デバイスは電流を供給するために外部と電気接続をする必要があります。そのための有力な方法がワイヤボンドです。原理的には単に電線(ワイヤ)を使ってつなぐ方法です。

 そうは言っても発光ダイオードのチップは普通1mm角にも満たない小さなものです。その上にある電極はさらに小さいので、そこに電線(ワイヤ)をつなぐのには特殊な方法が必要と想像できます。ワイヤは髪の毛ほどの非常に細いもの(通常直径20〜30μm程度)を使う必要があります。材料は金が代表的ですが、アルミニウム線なども使われます。
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 またワイヤボンドをするときに、あまり高い温度にすると半導体デバイスの特性が劣化する恐れがあります。またワイヤを接続するときに強い圧力や衝撃が加わると半導体デバイスが壊れる恐れもあります。

 半導体デバイスに損傷を与えないで、非常に小さい場所にワイヤをつなぐにはどうするのかについて以下に紹介します。

 図A(特開平9-97929より)のように、LEDチップ17を基板上の導体パターン15の上にダイボンドした後、まずこのLEDチップ上の電極にワイヤ19をつなぎます。このときワイヤの先端には球状のボール19aが作られています。

 ワイヤはキャピラリ40と呼ばれる鉛筆の先のような形をしたセラミック管の中心に開けた孔に通してあります。このキャピラリの先端部にトーチと呼ばれる高電圧をかけた金具を近づけると、パチッと放電が起きてワイヤが融けて切れ、先端にボールができます。

 ボールの直径は100μm程度とワイヤの径より大きいので、キャピラリを動かしてもこのボールが先端に引っかかってワイヤは抜けなくなります。そこでボールを作った後、キャピラリをチップの直上まで移動させます。手動なら顕微鏡の下で位置合わせを行いますが、画像認識などを使えば自動的に位置合わせができます。

 その後、図Bのようにキャピラリを下ろしてボールをチップ上の電極に押しつけます。電極は図示されていませんが、パッド電極などと言われる少し厚めの金属層を設けておかないとよく接合しません。パッド電極の最上層はワイヤと同じ金の膜である場合が多いですが、接合がしっかりできるのであれば、他の金属でも構いません。

 このときチップが損傷しない程度に大体200℃以下くらいに加熱しておきます。またキャピラリには超音波ホーン41が取り付けられていて、接合部に超音波が加えられるようになっています。この超音波の振動によってワイヤのボールとパッド電極の金属が互いに食い込むようなイメージで接合します。これをボールボンディングと呼ぶことがあります。

 つぎに図Cに示すようにキャピラリをワイヤの接続先である基板上の導体パターン15の位置へ移動させます。ワイヤ19はキャピラリの動きにしたがって繰り出されるようになっているので、必要な長さになります。

 こんどはボールを作らないでそのままキャピラリを導体パターンに押しつけます。超音波も加えます。その後、ワイヤをこすり取るように切断すると、2点間のワイヤ接続が完成します。ボールのないこのような接合をウェッジ(wedge)ボンディングということがあります(wedgeはくさび型という意味です)。またここでワイヤを切らずに次の接続点へさらに接続をすることがあります。その場合をステッチ(stitch)ボンディングと言います(stitchは縫い目という意味です)。

 最初の接続はボールボンディングであるのが普通ですが、逆にすることもできます(特開2001-15542参照)。ウェッジボンディングはボールボンディングのようにワイヤを上方に引っ張らず横に引っ張るので、パッケージを高さを抑えることができ、パッケージ小型化に向いています。

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