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<<   作成日時 : 2016/03/27 20:04   >>

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 前回、ショックレイの特許の紹介を通してpnpn接合の特性を大雑把に説明しましたが、今回はもう少し詳しい説明を加えることにします。
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 前回と重複しますが、図Aのようなpnpn接合の外側のp層とn層に電極1と2を設けたpnpnダイオードを考えます。このダイオードに図のような回路をつないで電圧Vを変えたときの電流I−電圧V特性は前回示したように図Bのようになります。前回の図とちがって通常のように横軸に電圧をとり、電圧の極性を逆にした場合も含めて示しています。
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 図Aに示した極性(電極1にプラス)の電圧を変化させたときの特性は図Bの第1象限のようになります。また図Aの電圧とは逆の極性(電極1にマイナス)の電圧をかけると図Bの第3象限のような特性となります。

 なぜこのような特性が得られるのかをエネルギーバンド図を使って説明します。図Cはpnpn接合のバンド図です。p、n各層は同一バンドギャップエネルギーをもつホモ接合を考えています。バンド図は概略のイメージを示しているだけで、正確なものではもちろんありません。図Cのa〜fの6通りの図は、図Bに赤点a〜fに対応した状態を示していますので、順に説明していきます。
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印加電圧が0の場合です、平衡状態ですので電流も流れません。破線で示したフェルミレベルが全体を通して直線で示されます。なお、p/n接合をJ、n/p接合をJ、p/n接合をJと名付けておきます。


電極1にプラス、電極2にマイナスの小さな電圧をかけた場合です。この場合接合jとJは順方向バイアスとなり、接合Jは逆バイアスとなります。この場合、電圧VのほとんどはJにかかります。電子(黒丸で示す)、正孔(白丸で示す)の流れはこの接合で阻止されますから、電流はわずかしか流れません。


bと同方向の電圧が大きくなると接合jにかかる逆バイアスが大きくなり、電子なだれが発生します。pn接合の降伏現象と電子なだれについては以前に説明していますが、高電界で加速された電子の衝突により電子が急速に増大する現象です。こうなるとダイオード全体にかかる電圧は小さくなり、電圧の大部分は外部抵抗Rにかかるようになります。このためダイオード両端の電圧は、電源電圧を高くしても増加しなくなります。この現象は結果的にはトンネル効果によるものと似ていますが、それほどキャリア濃度が高くないpn接合では電子なだれの方が起こりやすくなります。


電子なだれによる電流が徐々に増加します。接合Jの両側のn層には電子、p層には正孔が蓄積し、それぞれの濃度が増大します。このため接合Jにかかる電圧は減少することになります。これによって電流は増加しているにもかかわらず、ダイオード両端の電圧は低下し、負性抵抗が生じます。


接合Jにかかる逆バイアスが減少すると、なだれは止まります。この部分の障壁が小さくなるので、順方向電流が優勢になり、電流が急上昇するpn接合の順方向特性となります。


これまでと逆に電極1にマイナス、電極2にプラスの電圧をかけた場合で、接合JとJが逆バイアス状態となりますから、電流は小さくなります。

 以上がpnpnダイオードの負性抵抗特性の説明です。

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