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zoom RSS 屈折現象

<<   作成日時 : 2017/07/09 15:02   >>

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 前回、屈折率の変化を利用した光変調器について紹介しましたが、その屈折率をいかに変化させるかを考えていきます。その前に基本的なことですが、屈折現象についてまとめておきます。

屈折率は基本的な物理定数で、通常は光学や電磁気学で取り扱われる巨視的な定数です。このサイトでは電磁波としての光のついてはまだあまり取り扱っていないので、この機会に少し整理しておこうかと思います。

言うまでも無く屈折という光の現象は図のように屈折率がn1とn2のように異なる2つの媒質1、2が接する界面で起こります。入射角θ1で界面に入射した光が界面を横切ると進行方向が変わり、角度θ2で出射します。ここで角度は図のようにy軸から反時計回りに測ることにします。
画像

 図では光線を直線で示していますが、光は電磁波ですからこの直線はこの波動の進行方向を示していると言えます。

 電磁波は電界と磁界が振動して伝搬しますが、電界の振動を普通は正弦波として考えます。すると位置x、時間tにおける電界E(x,t)は
    (1)
と書けます。ここで、zは光の進行方向にとった座標を表します。ωは角周波数で、周波数νと
  
の関係があります。またkは波数で、波長λと
  
の関係があります。また(1)式のkzの項は波の位相を表しています。なお、電磁波の伝搬速度vは
  
と表されます。ここで電磁波が屈折率nの媒体中を伝搬する場合、波長λは真空中の1/nとなります。つまり
  
です。ここでcは光速で、媒体が真空(空気中でもほぼ同様ですが)であれば、n=1ですから、真空中では
  
です。ここでλ0は真空中の波長です。以上より、屈折率nは媒体中を伝搬する波の速度は真空中の1/nになるような定数と定義でき、これは言い換えれば屈折率nの媒体中を伝搬する波の波長は真空中の1/nになる、とも言えます。

 一方、屈折率nは別の書き方で定義することもできます。電磁気学の基本方程式であるマックスウェルの方程式から光速cは
  
と書けます。ここでε0は真空の誘電率、μ0は真空の透磁率です。
この関係をマックスウェルの方程式に立ち返って導くべきですが、これもかなりの回り道をしなければならないので、ここでは置きます。さて光が屈折率が1より大きい物質を通過するときその速度vは1/nに低下しますから、この関係を用いて屈折率nは
  
とも書けます。ここでεは物質の誘電率、μは透磁率です。物質が磁性を持たない場合は
μ=μ0と見なせますから
  
となります。

 さて図の3つの光線、すなわち入射光、反射光、屈折光の電界E1、E1’、E2についての、表式は以下のようになります。
  
  
  
これは量子力学でもおなじみの表式です。A1、A1’、A2はそれぞれ振幅、ωは角周波数、k1、k2は媒質1、2の波数です。

 この3つの光はy=0の境界面においてはxやtによらず一致していなければなりませんから
  
が成り立ちます。左辺と真ん中の辺より
  
が得られます。つまり入射角と出射角が等しい反射の関係です。

 一方、左辺と右辺に注目し、k=2π/λの関係を使えば
  
となります。媒質1、2の屈折率n1、n2を使って書き直すと
  
が得られます。これが屈折率と屈折角の関係を表す関係で、スネル(Snell)の法則と呼ばれるよく知られた関係です。

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