テーマ:知的財産権

特許分類コードを使いこなす(つづき)

 前回、国際特許分類(IPC)の話をしました。これはその名の通り、国際的に決められた分類方式ですが、日米欧など各国はそれぞれその国独自の分類コードを作って使っています。日本独自の分類コードはファイルインデックス(FI)記号とFタームの2種類があります。  もう一度、前回例に使った特開平10-93146を見て下さい。フロントページの…
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特許分類コードを使いこなす

 これまで日本と外国の特許を無料で調べる方法を具体的に紹介してきました。特許公報の読み取り方についても説明してきました。そのなかで意識的に触れないできたことがあります。それが特許の分類コードの話です。調査を的外れなものにしないためにはこの特許分類コードを使いこなすことが重要です。以下、必要最小限のことだけ説明しましょう。  特許は…
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国際出願とは

 前回、ヨーロッパではヨーロッパ特許庁に1件の出願をすれば、ここで審査がなされ、これにパスすれば希望の国で特許が取れるという仕組みがあると説明しました。そしてこのシステムを拡大すれば世界全体で一括審査をする制度を作ろうという考え方が当然出てくるであろうということも言いました。これに向けての努力はされているようですが、まだ途は遠そうです。…
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ヨーロッパ特許

 アメリカ特許をみたので、ヨーロッパ特許もみておきましょう。アメリカ特許5,306,662をもう一度esp@ce-netで番号検索すると、これのファミリーのヨーロッパ特許が表示されます。EP0541372というのがそれです。ただ同じ番号のものが4つも並んでいますね。これは何を意味するのでしょうか。  ヨーロッパ特許は日本やアメリカ…
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アメリカ特許について(つづき)

 アメリカ特許5,306,662のクレームと、対応する日本出願(特開平5-183189号、特開平5-198841号、特開平5-206520号)の請求項とを比較してみます。以下番号を繰り返し書くのは煩わしいので、アメリカ特許5,306,662をUS1、特開平5-183189をJP1、特開平5-198841をJP2、特開平5-206520を…
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アメリカ特許について

 アメリカ特許5306662をもう少し見てみましょう。1ページ目の左側の欄の下の方に”References Cited”という欄があり、その中の”U.S.PATENT DOCUMENTS”にはアメリカ特許が4件ほど示されています。また”OTHER PUBLICATIONS”(右側の欄)に示されているのは学術論文です。日本でも最近、制度改…
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優先権とは

 パリ条約の優先権とは、英語で言うと”Right of Priority”で、要は先に出願した人の権利という意味です。日本語の優先権という訳語はもう長く使われて定着していますが、初めて聴く人には違和感があるのではないでしょうか。現代の日本語では優先と聞くと、例えば「仕事に優先順位を付ける」とか「何にもまして優先してやります」とか、いろい…
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特許についての国際的な規則

 前回、特許の権利は国ごとに独立、審査のやり方も国ごとに大体独立と言いました。少し例をあげてみます。 (例1)A社はX国とY国で自社製品Pについての特許権を持っています。ところがB社がX国でPと似た製品Qの販売を始めたので、A社はB社を相手どって自社の特許権を侵害していると訴えました。X国の裁判所はB社の製品QはA社の製品とは異な…
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特許の国際的な見方

 前回、外国特許の簡単な検索の仕方を説明した通り、国際的に特許を追いかけることもネット上でできるようになっています。しかし自国だけでなく外国でも特許を押さえる意味をどのように考えたらよいのでしょうか。これには難しい問題がたくさんあります。  まず基本中の基本ですが、特許の権利は国ごとに独立であるということがもっとも重要でしょう。日…
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特許の調べ方

 青色発光ダイオードについてこれまで日本の特許について見てきましたが、青色発光ダイオードは外国でももちろん使われますし、外国の企業が開発、生産に名乗りを上げる場合も当然あるわけです。外国でも独占的に事業を展開したければ、外国でも特許を取得する必要があります。青色発光ダイオードに限らず、特許については国際的にどうなっているか調べなければな…
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白色発光ダイオードの基本特許(その4)

 最初考えていたよりこの話が長くなってしまいました。今回で白色発光ダイオードはおしまいにします。  この白色発光ダイオードの特許は1991年の特願平3-336011号が最初の出願でしたが、これはその後、つぎつぎと分割されています。それを特許電子図書館で確認してみましょう。経過情報でH03-336011を入力すると、分割出願情報とい…
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白色発光ダイオードの基本特許(その3)

 またまた前回からのつづきですが、分割出願、特願平9ー306393号はどのような特許になったかを見てみましょう。その前に、例によって特許電子図書館の経過情報を覗いておきます。出願情報と審判情報を開いてみると、この出願は拒絶理由通知に応答したのち、登録査定になりましたが、その後、異議申立を受けていることがわかります。4ヶ所から異議申立がな…
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白色発光ダイオードの基本特許(その2)

 さて前々回からのつづきですが、青色発光を蛍光体により波長変換して白色にする白色発光ダイオードについての日亜化学の特許(特願平3-336011号)とその分割出願群について内容を見ていきましょう。  前々回説明したように特願平3-336011号は拒絶査定不服審判までいきましたが特許にはなりませんでしたので、公開特許(特開平5-152…
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分割出願

 新年早々、堅い話になりますが、前回の続きです。  白色発光ダイオードに関する特願平3-336011号はそれ自身の権利になりませんでしたが、次々と分割出願を繰り返えされ、これらが特許になっています。まず分割出願とはなにかについて説明しておきます。分割出願とはその名の通り、一つの特許出願を2つ以上に分けて出願し直すことができる制度です。…
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白色発光ダイオードの基本特許

 今回は白色発光ダイオードの基本特許とも言うべき特開平5-152609号について調べてみることにします。内容を見る前に例によって特許電子図書館で経過情報をみてみましょう。この特許はかなり特異な経過を経ているので、特許制度の説明を少ししておく必要があると思います。  この件は特願平3-336011号として1991年11月25日に出願…
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白色発光ダイオード

 困難な課題であった青色を発光する発光ダイオードの開発に多くの研究者が取り組んだのは、やはり石ころを光らせてあらゆる色(フルカラー)を出したいという夢があったためと思います。クリスマスが近づいて1年中で一番、町中のイルミネーションが華やかになる時期ですが、やはり青色や深い緑色の発光ダイオードが使えるようになって、色合いに変化がつき美しさ…
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さらに特許検索

 技術内容を表す言葉をキーワードにして検索する場合、「公報テキスト検索」の検索項目としては、「発明の名称」、「請求の範囲」、「要約」、2つをまとめた「要約+請求の範囲」があります。要約は公開公報に掲載されると特許公報には繰り返して掲載されませんので、要約で特許公報を検索するのはあまり意味がありませんが、検索項目には「要約+請求の範囲」を…
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特許検索に戻る

 前回、ヘテロ接合について説明しましたが、791特許のなかにシングルヘテロ構造、ダブルヘテロ構造という言葉が出てきています。そして実施例5はシングルヘテロ構造の素子の作製例であると書かれています。実施例5の構造はp型GaNとn型Ga0.9Al0.1Nを積層したもので、1つのヘテロ接合をもった発光ダイオードです。これをシングルヘテロ構造と…
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p型、n型の見分け方

 今日の話題に入る前に前回の訂正を一つ。前回冒頭に「791特許には熱処理をするとどうしてp型ができるのかについては書かれていません。」と書きましたが、これは正しくありませんでした。[0022]から[0023]にかけて説明がされていました。内容は前回説明したのとほぼ同じです。  さてこれからはこれまで触れてこなかった話題を791特許の…
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p型GaNの作り方(つづき)

 p型用の添加物を入れて(ドープして)結晶成長し、もう一度400℃以上に加熱(アニール)するとp型GaNができるというのが791特許の請求項1ですが、ここにはそれ以外の条件が書かれていません。実際にはさらに周囲の条件が必要です。その一つが請求項2に書かれた加圧した窒素中で行うというものです。  これはなぜかというと、791特許の[…
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p型GaNの作り方

 発光ダイオードの発光原理の説明に5回ほどかかってしまいました。そもそもこれは青色発光ダイオードを作るのに、何が難しかったのかを探るための準備でした。いよいよその本題に戻ろうと思います。  6回前の最後に中村裁判の東京地裁判決(平成13年(ワ)17772号)の判決文を参照しましたが、そのなかに青色発光ダイオードが実用化され、さらに…
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GaNの結晶成長以外にも必要な技術がある

 以上、特許2628404号を見てきましたが、あの大きな訴訟の対象となった特許にしてはどうもいまひとつです。誰かがもう一度無効審判を起こしたら潰れてしまうかもしれないような危ういものを感じます。しかし何度も言ってきましたが、中村氏以前にはだれもデバイスを作り込めるレベルのGaN結晶膜を作ることができませんでした。これは厳然たる事実です。…
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自分なりに検証する

 異議申立をした人は2つの証拠(特開昭63-7619、特開昭63-28868)にこの特許の請求項に書かれた発明はすでに記載されていると主張していますが、自分なりに検証してみましょう。  まずこの特許の発明の本質は、「基板の表面に平行ないし傾斜する方向には反応ガスを供給し、基版の表面に対して実質的に垂直な方向には、反応ガスを含まない…
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異議申立

 以前に特許電子図書館の経過情報でみた通り、この特許は登録になった後、異議申立を受けています。  繰り返しになりますが、この特許異議申立という制度は2003年末までで廃止になっています。これに似た特許無効審判という制度があり、一言で言ってしまえば、どちらか一つでよかろうというのが異議申立制度が廃止された理由です。一旦登録になった特…
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請求項の変遷を追う(つづき)

 まず公開公報に掲載されている出願時の請求項をみてみると、つぎのようになっています。 <出願時>  「基板の表面に反応ガスを噴射して、加熱された基板表面に半導体結晶膜を成長させる方法において、基板の表面に、平行ないし傾斜して反応ガスを噴射すると共に、基板に向かって押圧拡散ガスを噴射することを特長とする半導体結晶膜の成長方法。」 …
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請求項の変遷を追う

 もう一度、特許電子図書館の経過情報をみましょう。まだ開いていない[審判情報]をクリックしてみて下さい。下の方にスクロールすると、「審判記録」という欄がみえてきます。その1行目に「異議申立」とあります。実はこの異議申立という制度は2003年末までで廃止されてしまい、現在はありません。当時は、特許が登録になり、発行された公報を見た人が、こ…
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経過情報(その2)

 前回のつづきです。  審査記録の中程に「拒絶理由通知書」とあります。発送日が平成8年9月ですから、審査請求を平成6年1月にしてから2年半以上も経っていることになります。現在は少し改善されているようですが、審査結果が出てくるのに2年以上もかかると出願した人も内容を忘れてしまいそうです。さてこの拒絶理由通知は審査をしたけれども、これこれ…
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経過情報(その1)

 特許2628404号が出願されてからどのような経過を経て特許になったかを調べてみましょう。そんなことを調べてどんな意味があるかというと、つぎのようなことが言えます。前回も書きましたように特許の審査というのは、その特許が出願されるより前に同じような発明がすでになされていて世間に知れ渡っていたかを判定するのが主な目的になります(世間といっ…
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特許の権利範囲

 発明の意義がわかったところで、これが特許としてどのような権利になっているかというと、それは「特許請求の範囲」の表現をみればよいわけです。この特許の請求項1はつぎのように書かれています。    「加熱された基板の表面に、基板に対して平行ないし傾斜する方向と、基板に対して実質的に垂直な方向からガスを供給して、加熱した基板の表面に窒素化…
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結晶膜の作り方

 実施例1の先に進むと、いよいよ結晶膜の成長の段階になります。もっともよく使われている半導体材料はシリコン(Si、日本語では珪素)ですが、このSiという元素は周期律表でみるとⅣ族です。ゲルマニウムもⅣ族の半導体です。周期律表でⅣ族の両側にあるⅢ族とⅤ族の組み合わせ、あるいはⅡ族とⅥ族の組み合わせの化合物にも半導体として知られているものが…
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