テーマ:特許

電界吸収型光変調素子

 前回、近年半導体を用いた実用的な光変調素子が登場したと言いましたが、これが今回取り上げる電界吸収型光変調素子です。  光の強度を変調する素子は入力電気信号にしたがって変動する光信号を出力する素子です。もっとも単純には電気信号によって入力される定常光を遮断できればよいので、原理的には機械的なシャッタをオンオフするのと同じです。しか…
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その他の負性抵抗素子(その3:ユニジャンクショントランジスタ)

 もう一つ、負性抵抗素子を取り上げておきます。ユニジャンクショントランジスタがそれですが、ちょっと意表を衝いたような一風変わった素子です。  この素子を最初に誰が提案したのかはどうもはっきりしません。特許を探ってみると、米国のゼネラル・エレクトリック社が1953年に出願した特公昭30-2734号辺りが最初のようです。発明者はJ.M…
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その他の負性抵抗素子(その2:ガンダイオード)

 もう一つの動的負性抵抗素子としてガンダイオードが知られています。この素子はこれまで紹介してきた素子と違って、接合をもたない素子です。そのため、バルク効果素子という分類をされることもあります。バルク効果というのは言い換えれば半導体物性そのものということです。まずその基礎について考えます。  例えばGaAs結晶のエネルギーバンド構造…
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その他の負性抵抗素子(その1、インパットダイオード)

 これまで代表的な負性抵抗素子としてトンネルダイオードとpnpn構造素子を紹介してきましたが、これ以外にも負性抵抗を生じる素子があります。上記2つに比べると少し特殊なものになりますが、以下3つほど紹介します。  今回はインパットダイオードです。インパット(IMPATT)は略号で、IMPact avalanche Transit T…
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トライアック

 サイリスタの機能を利用すれば、以前にも説明したように、交流電圧をアノード-カソード間にかけてゲート電圧を調整すれば、正弦波波形の一部を切り取った波形の電流を得ることができます。これによって変圧器などを使わずに交流のまま消費電力を調整できることになります。 ところが通常のサイリスタはSCR(制御整流器)と呼ばれるように、一方向にし…
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ゲートターンオフサイリスタ

 pnpn構造素子にはいろいろな変形があります。全体を網羅するのは難しく、またあまり意味もないと思いますので、主な素子を二三紹介することにします。  pnpn構造をもつサイリスタはゲート電圧を制御することにより、オフ状態からオン状態に切り換えることができます。ところが一旦オンになった素子をゲート電圧を変えてオフに戻すことは通常、で…
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pnpn構造素子の解析(その1)

 pnpn構造素子を理論的な面から少し見ておきたいと思います。pnpn構造はpnpトランジスタとnpnトランジスタを図Aのように接続した素子と見なすことができます。ショックレーはむしろこのようなトランジスタの接続からpnpn構造を発想したように思われます(特公昭29-005752参照)。  図Bは回路記号を使って表した図です。サイ…
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サイリスタ

 前回、pnpnダイオードの動作について紹介しましたが、pnpn接合は4層構造ですから電極は両端だけでなく、中間のp層やn層に設けることもできます。今回はこの中間のp層またはn層のいずれかに電極を設けた3端子素子を取り上げます。  実はこの3端子素子は意外に重要な役割を持っており、現在もよく使われています。その辺りについて順に紹介…
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トンネルダイオード

 今回はトンネルダイオードを取り上げます。このトンネルダイオードは前回紹介したトンネル効果を応用したデバイスですが、一つのpn接合からなる単純なダイオード素子です。エサキダイオードとも呼ばれ、言うまでもなく江崎玲於奈博士によって初めて開発され、後年ノーベル物理学賞(1973年)の対象となったことはよく知られる通りです。  この発明…
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発光ダイオード関連の特許分類 -まとめに代えて-

 前回までで長きに渡った発光ダイオードに関する話は終わりにします。重要な事項は網羅したつもりですが、不十分な点も多々残っているかと思います。そのような点については機会を捉えて追加していきたいと思います。いつものように最後に特許分類の概要をまとめておきます。  発光ダイオードのFIはH01L33/00以下です。ただしエレクトロルミネ…
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劣化の防止

 有機材料の宿命ともいえるのは特性が劣化しやすいことです。水分や酸素など大気中にあるものの作用が原因となる場合や熱による場合もあります。つまり耐候性に問題があります。有機ELの実用化に際してもこの問題は避けて通れない課題で、無機LEDに比べてより厳重な対策が必要です。 1.素子のシール まず常套手段として行われる手段は、外気から…
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フルカラー有機EL表示装置

 有機ELの主要な用途には照明と並んでフルカラーのディスプレイがあります。フルカラーの平面ディスプレイと言えば、現状では液晶ディスプレイが主流となっていますが、LED方式も台頭してきています。これらについては過去にも触れていますが、ここでもう一度、有機ELを含めて比較整理してみたいと思います。  フルカラーの平面ディスプレイすべて…
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白色発光EL

 少し話が前後しますが、有機ELの発光色について取り上げることにします。有機分子の発光色を予測するには分子軌道法によって一重項、三重項のHOMOとLUMOを計算すればよいわけですが、この計算を行うには対象とする分子を指定しなければなりません。しかし分子の種類は膨大ですから、ある程度は経験的に当たりを付けることが必要と思われます。また実際…
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有機EL素子におけるキャリア輸送(その3)

 有機ELの発光を効率的に起こすためには、電極からキャリアが注入されやすくする必要があります。無機半導体の場合は、電極と半導体をほぼ障壁のないオーミック接触にするという手段がとられますが、有機分子に対してオーミック接触を実現することは難しいと思われます。  そこで基本的には電極界面に障壁ができるのは止むを得ないとし、この障壁をでき…
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有機EL素子におけるキャリア輸送(その2)

 前回、有機分子が電子供与性、電子吸引性になる理由を考えましたが、有機ELにおけるキャリア輸送はこれだけで決まるわけではありません。  固体に電界Eを印加したとき、流れる電流密度iは次式で表されます。     (1) ここでqは電子電荷、nはキャリア濃度、μはキャリアの移動度です。 電流が流れやすいためには(1)式からキ…
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有機EL素子におけるキャリア輸送(その1)

 本記事は2月3日にアップしましたが、不備やわかりにくいところがあったので、書き直しました。  前回は発光層について説明をしましたが、有機ELにおいてはこの発光層に加えて正孔輸送層あるいは電子輸送層が設けられます。これらの層の役割は電極から注入されたキャリアを発光層へ運ぶことです。  前々回にも触れた正孔輸送層、電子輸送層に…
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ドープ型発光層による発光効率の向上

 イーストマンコダック社が開発した有機ELは基本的に蛍光を利用したものでした。これは多くの分子の基底状態が一重項であるためです。外部から注入される電子のうち一重項励起状態にあるものが基底状態に落ちて発光します。三重項励起状態になるものもあるのですが、これがエネルギーを失う場合、多くの分子ではリン光を発生せず熱エネルギーになってしまうため…
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電子輸送層と正孔輸送層

 前回まで有機分子の発光のメカニズムを調べてきましたが、これを基礎に有機エレクトロルミネセンス(有機EL)の動作について取り上げていきます。  すでに概略の層構造については紹介しましたので、少し重複しますがまずは素子の全体構造を説明し、次いで個々の部分に入っていこうと思います。  有機ELの発光は、無機結晶半導体LEDと違っ…
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有機ELと化合物半導体LED

 前回はイーストマンコダック社によって提案された有機ELについて、その概要を紹介しました。その後、これをベースに多くの機関によって改良研究が行われ、現在の有機ELに至っています。  よく用いられている基本的な層構造は図Aのような3層構造です(WO2008/015949より)。化合物半導体のLEDで言えば、ダブルヘテロ構造に相当する…
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有機エレクトロルミネセンス素子

 今回から有機材料を用いたエレクトロルミネセンス(EL)素子について考えていくことにします。  歴史的にみると、前回まで取り上げてきた無機材料をベースにしたEL素子からそれほど遅れずに、同じような構造で無機材料を有機材料に置き換えたEL素子は提案されています。例えばアメリカのダウ・ケミカル社は1960年代初めにアントラセンにテトラ…
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カラーELディスプレイ

 電界発光素子の発光色についてはこれまで触れませんでしたが、今回これを取り上げます。もちろんRGBの三原色が得られれば、フルカラーディスプレイが実現できることになるので、大変重要な課題です。  発光ダイオードでは青色発光の実現が最後に残ったわけですが、電界発光素子ではむしろ青色発光が得意で、長波長の赤色等が後に残ったとも言えます。…
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電界発光素子

 前回紹介したように、最初に電界発光が確認されたのは液体中に蛍光体粒子を分散した発光層でした。しかし液体を使うのは何といっても不便ですから、すべてを固体化しようという考えは自然の流れです。間もなく固体層中に蛍光体粒子を分散した素子が開発されました。これを分散型電界発光素子と呼びます。  図Aはこの分散型電界発光素子の積層構造を示す…
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エレクトロルミネッセンス素子

 今回から発光素子の一つであるエレクトロルミネッセンス(EL)素子について調べていくことにします。主な関心は最近実用レベルに達した有機EL素子にありますが、同じ発光素子の発光ダイオードとはどう違うのかを考えるために、少し歴史を振り返りながら話を進めたいと思います。  エレクトロルミネッセンス(electroluminescence…
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発光ダイオードを作る方法(基板の問題)

 前回、発光ダイオードを作る手順について紹介しました。その第一段階は、 「発光層などの半導体の積層構造を基板上に作る」 ことでした。ここでいう「発光層などの半導体の積層構造」は高い効率で発光を起こさせるために欠陥の少ない結晶層であることが求められます。  基板の上に単結晶の積層構造を作るにはエピタキシー(日本語に適当な訳語はな…
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発光ダイオードを作る方法(標準的な手順)

 発光ダイオードの製造方法については折に触れて紹介してきましたが、全体を通しての工程(プロセス)については説明する機会がなかったようです。今回はその辺りに触れておきます。  発光ダイオードは比較的単純な構造なので、製造プロセスはそれほど複雑ではありません。基本的には  1.発光層などの半導体の積層構造を基板上に作る。  2.こ…
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変圧回路(その3)

 少し立ち入り過ぎのきらいがありますが、もう少しDC-DCコンバータについて話を続けます。  前回は自己誘導を使った回路例を紹介しましたが、その他に相互誘導を使った回路も使われています。相互誘導とは図Aのように2つのコイルを使い、一方のコイルの誘導現象で発生した磁界により、他方のコイルの誘導現象が引き起こされる現象です。  …
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変圧回路(その2)

 今回は代表的なDC-DCコンバータの回路例とその動作原理を紹介します。  前回、説明したようにコイルに急に電圧を加えると電流はゆっくり増加し、エネルギーが蓄積されます。また加えていた電圧をゼロに戻すと、電流はゆっくり現象し、蓄積されたエネルギーが放出されます。変圧回路はこの動作を巧みに応用しています。  図Aに代表的回路の…
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輝度調整回路

 パルス駆動の2つ目の応用例として輝度調整回路を取り上げます。発光ダイオードの駆動回路では、電流制限抵抗を変化すれば、発光ダイオードに流れる電流を変化させることができ、発光ダイオードの発光強度(輝度)が変えられます。そう考えると、パルス駆動との関係がどこにあるのか疑問になるかもしれません。  確かにもっとも簡便に輝度を調整するには…
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マトリックス駆動

 前回、発光ダイオードをパルス駆動する場合に使う基本回路を紹介しました。今回と次回はこのパルス駆動の応用例を紹介します。今回は発光ダイオードを用いたディスプレイです。  一言でディスプレイといってもいろいろありますが、ここではテレビやPCの画面などのイメージ、つまり平面ディスプレイに注目します。平面ディスプレイといえば、現在のとこ…
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発光ダイオードの駆動回路(その3:定電流回路のつづき)

 前回の最後に抵抗を定電圧ダイオードに置き換えた定電流回路を紹介しました。今回はさらにその変形版を紹介しましょう。  ダイオードの代わりにトランジスタを使います。バイポーラトランジスタのベース-エミッタ間はpn接合ですから、この接合に順方向に電流を流している場合、接合にかかる電圧(順方向電圧VBE)は電流によらずほぼ一定です。シリ…
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