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<<   作成日時 : 2005/08/17 08:56   >>

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 前回、特許電子図書館で検索した特許2628404号の中身をみていくことにします。今回は、技術的内容に入る前に、この特許の成り立ち(いわゆる書誌的事項)について確認しておくことにします。これも特許、知財に詳しい方は読む必要がありません。

 特許電子図書館からダウンロードしたこの特許の第1ページ(フロントページ)を表示しておきます。PDFファイルをそのまま表示することはできませんので、JPEGファイルの画像に変換して表示しています。これはあくまでイメージを捉えていただくためのもので、実際に読むには、特許電子図書館の画面を表示させてこのブログと切り替えながら見ていただくか、印刷したものをお手元に持っていただくかしていただくのがよいと思います。

 さて、フロントページの一番上をみると、真ん中に「特許公報」とあり、左側に「日本国特許庁」とあります。また右側に特許番号が記載されています。特許番号の下に登録日が平成9年(1997)4月18日と記載されています。この日からこの特許が有効になったことを示す重要な日付です。つまりこの日以降、この特許の請求項に書かれている内容のことを他人が勝手に行うと特許権を侵害した罪に問われる恐れがあるということです。

 ところで左側には発行日として平成9年(1997)7月9日と記載されています。これはこの公報が発行された日を示しています。出願した特許が審査をパスすると、出願人には特許査定の連絡があります。出願人が登録料というお金を支払うと、特許庁では2628404のような番号を採って特許原簿に登録します。この日が登録日で、この時点では特許公報は発行されていません。この特許の場合のように、特許公報の発行は印刷作業などのため登録日から2,3ヶ月遅れます。つまり特許が登録になっても、一般の人がそれを知ることができるのは2,3ヶ月後になるということです。

 つぎに横線の下の欄を見ましょう。ここに書かれているのは特許の技術的内容の分類です。国際的に統一されたコードが決められています。どこの国の特許でもこのコードをみれば、それがどのような技術を対象にしているのかがわかります。これについては後で説明する機会があると思いますので、ここでは触れないことにします。

 なお、右下に「請求項数1(全6頁)」とあります。この特許の請求項の数が1つで、公報のページ数は6ページであることがわかります。6ページくらいならよいですが、これが数10ページにもなっていると、1ページずつ印刷したり、ダウンロードしたりする気になれないですね。

 さらに下の横線の下左側の欄をみてみましょう。ここは重要な欄です。まず出願番号と出願日が書かれています。そしてその下に公開番号と公開日が書かれています。日本の特許は現在では1件について3種類の番号が付けられます。出願したとき付けられるのが出願番号で、特許出願を略して「特願」という語が付きます。その後、1999年以前に出願されたものについては和暦を略してこの件なら「平2」(平成2年の出願という意味)と通し番号が付きます。2000年以降の出願については「特願2005」などと西暦が使われるようになっています。

 出願日は特許にとってもっとも重要な日と言えます。この特許では平成2年(1990)10月25日となっていますが、この特許の権利が有効なのはこの出願日から(正確にはその翌日から数えて)20年間、すなわち2010年10月25日までということになります。またこの日より前に同様な発明内容が世の中に知られていないことが、この特許が権利として認められる条件となります。

 特許は出願されてから1年6ヶ月が経過すると公開特許公報が発行されて、内容が一般に公開されます。このとき付けられるのが公開番号です。番号の形式は出願番号と同じで頭に「特開」の文字が付きます。公開日は出願日からぴったり1年6ヶ月後という訳ではありません。この特許は平成4年(1992)6月10日となっていますので、1ヶ月半ほど遅れています。

 このように1件の特許には、出願番号、公開番号、特許番号の3つが付けられます(もっとも特許番号は特許として認められなかった件には付きませんが)。特許電子図書館には特許公報だけでなく公開特許公報に掲載された特許も収録されています。これについては後に見てみることにしましょう。

 つぎに右側の欄ですが、一番上に特許権者として「日亜化学工業株式会社」という会社名とその所在地が記され、つぎに発明者として「中村修二」という氏名と住所が記されています。この特許の内容である発明は中村修二氏によってなされたものですが、特許権は日亜化学工業株式会社という企業が所有していることがここで分かります。中村氏は自らの発明を特許にする権利を会社に譲った訳ですが、青色発光ダイオードが大きな利益を会社にもたらしたにもかかわらず、発明者には十分な補償がなかったとして訴訟を起こしました。この問題については多くの議論がなされていますので、関心のある方はそれらを参照して下さい。

 以上がこの特許の書誌的事項であり、この下の欄からがこの特許の内容になります。次回はこの特許の技術的な内容をみていくことにしたいと思います。

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