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zoom RSS バンド理論(3次元)

<<   作成日時 : 2011/02/06 19:22   >>

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 ポテンシャルエネルギーの影響が小さく自由電子に近いモデルでの3次元のバンド理論は、これまでに説明した1次元の理論とほとんど同じ考え方で展開できます。

 重要な点は前回紹介したように周期ポテンシャルをフーリエ展開すると
   (1)
と表せることです。波動関数も同様に展開されます。
   (2)
(1)、(2)式を一電子モデルの波動方程式
   (3)
に代入します。ただしΔはxyz座標なら
 
です。

 シュレディンガー方程式は
   (4)
となります。以下、途中の式展開は省略しますが、1次元のときとほとんど同様にして
   (5)
が得られます。ここで分母=0、すなわち
   
のとき、A(K)は大きくなることを考慮すると、1次元の場合と同様にエネルギー固有値E0(K)は
 
          (6)
となります。この式の形も1次元の場合と同じですから
  
  (7)
のとき、Eにはギャップが生じます。
画像
 さて(7)式の関係はベクトルKkの関係が図Aのように表されることを示しています。つまりKと垂直で、Kを2等分する面P上にkの終点が来るような関係になります。

 前回示したようにある格子面までの距離dに逆格子ベクトルKの始点をとると
   (8)
の関係があります(nは整数)。電子の波長をλとすると
   (9)
です。(7)式は図Aのようにθをとると、
   (10)
の関係となります。この式に(8)、(9)式を代入すると、
   (11)
となります。これはブラッグ反射の条件式に一致しています。
画像
 ブラッグ反射を復習しておきますと、図Bのように間隔dの反射面があって、これに波長λの光が角度θで入射するとき、面P1で反射した光より面P2で反射した光は2dsinθだけ光路長が長くなります。この光路長差がちょうど波長λの整数倍になっていれば、2つの面で反射した光は強め合います。この強め合う条件を示したのが、(11)式です。

 この原理を応用して結晶に波長のわかったX線あるいは電子線を当てれば結晶面間の距離を測定することができます。これがX線回折(または電子線回折)の原理です。(8)式からわかるようにdは逆格子ベクトルの長さに逆比例しますから、面を格子ベクトルで表すより逆格子ベクトルの成分で表すミラー指数は合理的なのです。

 バンド理論における(7)式の関係は外部から電子線を照射するのとは違って、結晶内の電子と原子核の間の作用に関するものですが、エネルギーギャプが生じるのは電子が結晶面で反射され干渉を起こすというイメージで捉えることができることを示しています。

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