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zoom RSS イオン化エネルギー、電子親和力、電気陰性度

<<   作成日時 : 2014/12/01 21:31   >>

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 HOMOからLUMOへ励起された電子がエネルギーを失うときに発光が生じるという基本的な原理はおおよそおわかりいただいたと思いますが、有機ELでは電極から電流を注入することによって電子と正孔を供給します。そのメカニズムをもう少し調べる必要があります。

 まずHOMOにある電子にエネルギーを与えて原子の束縛から解放することを考えます。例えば分子に光によりエネルギーΔEiを与えたとき、電子が分子を構成する原子から離れ、その原子がイオンになるとします。このエネルギーΔEiは図のように真空準位(エネルギーを0とする)とHOMOのエネルギーの差に相当します。

 このエネルギーΔEiをイオン化エネルギーといいます。このイオン化エネルギーは半導体結晶の場合の仕事関数に相当することがわかると思いますが、仕事関数は真空準位とフェルミ準位の差で定義されます。しかし分子ではフェルミ準位は定義できません。

 一方、自由な電子が分子に加わる場合を考えると、HOMOが電子で埋まっている場合、電子はLUMOに入り、分子は電子が過剰な状態のイオンとなります。このとき電子は真空準位とLUMOのエネルギー差ΔEeに相当するエネルギーを失います(図参照)。このエネルギーを電子親和力と言います。半導体結晶の場合も同じ用語が用いられますが、この場合は電子が伝導帯に入ることを意味し、電子親和力は真空準位と伝導帯の底のエネルギーの差で定義されます。
画像

 以上のようにイオン化エネルギーは分子から電子が離れ、陽イオンになるなりやすさを示す指標で、イオン化エネルギーが小さいほど陽イオンになりやすいことになります。また電子親和力は電子が分子に加わり、陰イオンになるなりやすさを示す指標と言うことができます。電子親和力が小さいほど陰イオンになりやすいと考えられます。

 通常、陽イオンになりやすい分子は陰イオンになりにくく、逆に陽イオンになりにくい分子は陰イオンになりやすい傾向があると考えられます。そこでイオン化エネルギーΔEiと電子親和力ΔEeの絶対値の平均をとってこれを電気陰性度χと定義しています(別の定義もありますが、これがもっともわかりやすいと思われます)。
  

 電気陰性度が大きいほど電子を受け入れやすく、陰イオンになりやすいことを示します。この電気陰性度は単独の原子に対しても定義できます。例えば陽イオンになりやすいNaではχ=0.3eVと小さく、陰イオンになりやすいClではχ=3.0eVと大きい値が測定されています。

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